多汗症

多汗症は手術で治る?気になる金額や期間を紹介

多汗症を完治させる一番の方法は手術です。

発汗を促す交感神経を切除することによって、発汗はかなり減らすことができます。

でも手術と聞くとなんだか怖い……。そこで、この記事では多汗症を治す為の手術方法、そして金額や治療の為の期間をご紹介いたします。

 

手術で治せる多汗症の種類は?

多汗症は部位によってその名称が違います。

多汗症の手術では手のひらや脇の下、顔面などの多くの多汗症に効果があるとされます。

1ヶ所だけではなく、何ヶ所もの多汗症で悩んでいる人にとって手術はオススメの手段と言えるでしょう。

 

何科で手術が受けられるの?

多汗症の手術は皮膚を切開して行うので、皮膚科では行うことができません。美容外科や胸部外科、呼吸器外科などで外科的な手術を行うこととなります。

 

最近では多汗症の治療を専門とした外来も存在します。いずれにせ良くカウンセリングをうけて医師と信頼関係を築くことが重要です。

 

多汗症の手術の費用に保険は適用されるの?

手術となると気になるのはその費用ですよね。いくら決心して手術をすることを決めても、費用が高ければ二の足を踏んでしまうというもの。特に保険が適用されるかどうかは大事なところです。

 

ただ残念ながら、多汗症の治療は保険きく手術は少なめとなっています。ただ症状の重さによって保険が適用されることもあります。

同じ手術でも病院によって治療方針が違うこともありますので、諦めずに何ヶ所か周ってみることも大事だと思われます。

 

そして費用の面では保険診療が圧倒的に有利ですが、自由診療を選ぶことによって治療の選択の幅が広がることがあります。自由診療は確かに高価ですが、身体にふだんの少ない治療法を選ぶことができます。

また「治すこと」のみに特化した保険診療とは違い、自由診療なら見た目の美しさを重視することができます。美容外科の治療法なら、傷が目立たない方法やアフターケアが充実しているところも多く、仕上がりの美しさでは群を抜いていると言えるでしょう。

自分が何を重視したいかをよく考え、病院選びをすることが大切です。

 

どのような手術をするの?

最近注目されているのが「胸腔鏡下交感神経節遮断術」や「ETS手術」と呼ばれる内視鏡手術です。この手術は手のひらの多汗症である手掌多汗症や、顔面多汗症によって若干の手術方法の違いはありますが、内視鏡が入る位の小さな傷を皮膚につけて、そこにカメラのついた細い管を入れます。そしてカメラのモニターを見ながら手術する方法です。

 

手掌多汗症の内視鏡手術

内視鏡手術では、まずワキの下の皮膚を2~4ミリほどの小さな傷をつけます。そこからカメラのついた細い管をいれていきます。そこからモニター画面を見ながら背骨の近くにある交感神経を10ミリほど切除します。

手のひらに汗をだす交感神経は背骨の左右にあるので、同じ手術をもう片方のワキからも行います。

熟練の医師ですと両脇の施術でも15分程度で終わります。長くても1時間程度で済むことがほとんどです。

切開の傷がとても小さいので、手術の後が目立つことがなく、痛みを訴える方も少ない手術方法です。

また身体への負担が少ないので、手術を受けたその日に帰ることができます。

この手術で手の汗はほぼ100%止めることができるとされます。また効果も一生持続するといわれています。この手術を行うことにより、手のひらだけではなく、わき、首筋、顔面の汗が現象すると言われています。

手術後すぐに汗がとまる効果が実感できると言われています。指先に温かさを感じるという方もいらっしゃいます。

費用は保険が適用されれば7~10万ほどで行う事ができます。

腋窩多汗症(えきかたかんしょう)の手術

手のひらと同じく悩む人の多いワキの多汗症には別の手術方法もあります。

それがわきがの治療にも行われる「剪除法」と呼ばれる手術方法です。

ワキの下を3~5センチ程切開し、アポクリン汗腺と皮脂腺を1つ1つ手で取り除いていくという方法です。

この手術方法は、ニオイの元となる汗が出るアポクリン汗腺を確実に除去できる方法です。多汗症の直接の原因であるエクリン汗腺を切除するわけではありませんが、確実に汗の量を減らすことができます

 

手術の時間は1時間程度かかります。この手術を行う場合は、片方ずつ行うことが望ましいとされています。それは、この手術を受けた後は出来るだけワキを動かさないようにするのが望ましいので、両脇を同時にすると、日常生活に支障が出てしまうからです。

 

こちらは自由診療なので30万円程度の費用がかかります。しかし、わきがだと診断されれば保険が適用になる場合もあります。この判断は医師によって異なりますので、良く相談されることをオススメします。

 

アポクリン汗腺を取り除いても問題はないのか?

剪除法を受ける上で気になるのは、アポクリン汗腺を取り除いてしまったら今後の生活に影響はあるのかどうかだと思います。

結論から言えばありません。体温調節を司っているのはエクリン汗腺のほうなので、アポクリン汗腺を切除しても体温調節には全く問題ありません。

それにアポクリン汗腺はワキだけではなく、乳輪やおへそ周り、デリケートゾーンなどにも存在しています。この手術で全てのアポクリン汗腺を取り除くわけではないので、健康面への影響はないといっていいでしょう。

 

ミラドライ

ミラドライは、マイクロ波を皮膚の上から照射し、その熱によって汗腺を破壊する新しい治療方です。切らずに手術することができるので、傷跡が残らないので、今注目されています。

ミラドライは、水分の多い汗腺をターゲットしにして、その汗腺付近にマイクロ波を集中することによって多汗症やわきがを治療します。汗だけを抑えたい方は浅い層に照射をします。臭いをもっとしっかりと抑えたい方は、深部のアポクリン汗腺やエクリン汗腺が集中する層へと直接マイクロ波を照射し、アポクリン汗腺を破壊することができます。

こうして破壊された汗腺は再生しないので、その効果が半永久的に続くといわれています。

また照射中は同時に皮膚の表面を冷却しながら行うので痛みを感じることはほとんどないとされます。また事前に局部麻酔もするのでより安全です。

マイクロ波は水分のある汗腺に集中するので、他の部分がほとんどダメージを受けないことも特徴です。

治療時間は長くて1時間程度で、また身体への負担も少なく、治療が終わってすぐ普通の生活に戻ることができます。

デメリットは保険が適用されないので費用が高価なことです。両ワキで1回25万~40万円程度の費用がかかります。

 

手術の費用まとめ

多汗症の手術は自由診療のところが多いですが、中には保険が適用される手術もあります。そこで主流で行われている手術の費用と、それ以外の治療の費用をまとめました。

治療方法 費用
胸腔鏡下交感神経節遮断術 保険適用時は10万円程度
剪除法 保険適用時5万円前後、自由診療で20万~
イオンフォレーシス 保険適用時で1回700円程度
ミラドライ 30~35万
電気凝固法 3 ~10万

 

手術までの流れはどんな感じ?

手術までの流れがわからないと不安ですよね。最近では相談専用の電話番号やメールで相談できる病院も増えてきました。この項目では、手術までどういった過程があるのかをご紹介したいと思います。

初診

まずは多汗症の状態を診察してもらいます。そうして一人ひとりにあった治療法を決定します。ここでカウンセリングにたっぷりと時間をとってくれる病院もあります。ここで手術に向けての説明と注意をしっかりとしてもらいます。そうして手術が必要と判断されたら、手術日を決定します。この日に術前の検査を済ませる場合もあるので、時間に余裕をもって病院を訪れましょう。

手術日当日

胸腔鏡下交感神経節遮断術なら20分程度とされます。麻酔の準備や術後の覚醒じかんもありますので、1時間はみておいた方がいいと思われます。麻酔は全身麻酔で行うので、ちゃんと麻酔科医のいる大きな病院を選ぶと安心です。

およそ60%の方が日帰り手術をされ、残りの方は手術日に1泊します。

手術後

特に変わった症状はない場合は、そのまま普通の生活を送ることができます。ただその後の経過や副作用を調べる為に、3ヶ月から半年の間に一度来院してもらうこともあるようです。

手術後どのくらいの期間で普通の生活がおくれるの?

 

胸腔鏡下交感神経節遮断術の場合

切開する傷が小さいので、ほとんど痛みもなく手術の翌日から普通の生活を送る人もすくなくありません。また傷が小さいので、糸で縫うこともなく、抜糸もありません。

手術の翌日にはシャワーをあびることもできます。

 

剪除法の場合

安静にすることが必要です。安静にしないと患部に内出血が起こる場合があります。

力仕事で10日間、事務仕事でも7日間は安静にすることが求められます。

また手術後も通院が必要です。術後10日間で5回程度通院することが必要な場合があります。その後も月1度の通院を1年ほど続ける必要があります。

 

ミラドライの場合

切開を行わないので傷跡は残りません。

照射後に若干の痛みがある人もいます。また翌日から腫れる人もいるようです。患部に赤みが出る場合もありますが、多くの方が数日で消えるようです。

照射当日から動くことが出来ますが、激しい運動は禁止されています。

また治療後1~2日間は、アイスパックで患部を冷やすように指導されます。

 

手術に副作用はあるの?

多汗症に大きな効果を発揮する手術ですが、副作用がでる確率は高いと言われています。それが以下にご紹介するものになります。

 

代償性発汗

胸腔鏡下交感神経節遮断術を受けると、この代償性発汗が起こる場合があります。

これは手のひらからでる汗が減少したかわりに、身体の他の部分から発汗してしまうことがあります。よく見られる部分は胸やお腹、太ももや背中なども汗が増えることが多いとされます。この代償性発汗はかなりの確率で起こることが報告されているので、手術を受ける場合は、この代償性発汗をある程度覚悟していた方がいいと言われています。

手のひらの乾燥

胸腔鏡下交感神経節遮断術を受けると、手汗がぴたっと止まります。必要な汗までかかなくなってしまうので、手が乾燥してしまう方が多いです。特に冬場は乾燥し、手にひび割れの症状を感じる方もいらっしゃいます。

味覚性発汗症

熱いものや辛いものを食べると、鼻の頭や額に汗が滲み出ることがあります。手術をするとこの味覚性発汗がおかしくなる方がいらっしゃいます。これはお菓子などの甘いものを食べても、汗が出るようになってしまう症状です。

再発の危険

剪除法では熟練した医師でもアポクリン汗腺の全てを取り除くことは難しく、まれに再発の危険性があります。また自分が思っていたより無臭にならなかったなどの結果も報告されています。

 

手術は何歳からでも行えるの?

多汗症は遺伝や生活環境も影響しているので、子供のころから発症することもあります。子供は大人よりも熱がこもりやすいため、汗をかきやすいのです。

また思春期を迎えた子供にも多汗症の症状はでることがあり、多くの方が悩んでいます。

ですがやはり胸腔鏡下交感神経節遮断術はデメリットも多いので、ある程度の年齢になってから行うのが望ましいとされています。

もし子供で多汗症の症状に悩んでいるのなら、まずは塗り薬や飲み薬から試してあげるのがいいでしょう。

ただしミラドライなら高校生以上の子供に、親の承諾があれば施術することができます。これは切らない為、身体への負担が少ないと言われているからです。成長期を終えて汗腺の量が変わったら、再び施術を受けることも可能とされています。

 

多汗症の手術まとめ

以上のように多汗症を治すには様々な手術があります。

いずれもメリットやデメリットがあり、簡単には決められないという方がほとんどでしょう。ですがどれも効果が高く、どうしても多汗症を治したい! という方には手術は一番確実な方法と言えるでしょう。

多汗症の治療方法も増えており、昔ほど危険な手術ばかりではなくなってきました。

大事なのは価格だけではなく、安全性や仕上がりの美しさなど総合的に考えて判断することです。手術という方法は、心身ともに負担のある方法です。誰もが後悔のない結果をえられるように、自分でよく調べて医師と相談することが大事です。